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細井化学工業株式会社

硫黄といえば温泉をイメージする人も多いかと思います。 日本には火山が多く存在し、天然の硫黄も簡単に採取できていました。しかし、現在は天然硫黄の採取は行われていません。 今はガソリンや石油の素となる原油に含まれている硫黄分を取り除き、熱々の液体から特殊な機械を使って精製していきます。 ＜硫黄の特徴＞ ■約120℃に熱すると溶けて、澄んだ赤褐色の液体になる ■水には溶けず、電機や熱を伝えにくい ■ほとんどの金属と化合し、様々な硫化物を作る ■水素や炭素と反応して、硫化水素や二硫化炭素になり様々な硫黄化合物になる

当社の製品である硫黄は何に使われているのでしょうか。 ■ゴム ゴムが伸び縮みする特性には、硫黄の存在が不可欠です。生のゴムは伸ばしたら伸びきったまま最後は切れてしまいます。そこに硫黄を加えて加熱すると、硫黄がゴムの分子どうしを結びつける役割となって伸び縮みするゴムになります。 ゴムは輪ゴムなどの伸び縮みするものだけでなく、車のタイヤ・靴・ボール・ホースなど様々なものに使われています。 ■農薬 硫黄は殺菌作用にも優れており、殺菌・殺虫剤として農業に使われています。 他にも、干し柿やかんぴょうなどの燻蒸という処理に使われ、防カビ・防虫・酸化防止にも役立っています。 硫黄を撒いた土壌はpHが下がり、酸性土壌になります。酸性土壌を好むブルーベリーには硫黄が欠かせません。 他にも様々なものに硫黄が使われており、産業を陰で支える縁の下の力持ちになっています。

【①液体の硫黄が工場に届きます】 硫黄はタンクローリーで当社工場に運ばれてきます。約130℃の高温で溶けた赤褐色の液体硫黄を保管庫に流し入れ、空気に触れさせて冷やし固めると黄色に変化します。 【②③粗砕（そさい）】 固まった硫黄をショベルカーで粉砕機に入れ粗く粉砕します。（0～4㎝程度） 【④粉砕（ふんさい）】 さらに細かい粒にするため、レイモンドミルという機械で微粉硫黄に加工します。1日30tの粉末硫黄を精製しています。

【①サイズ調整、薬品添加】 微粉になった粉末硫黄をさらにお客様の要望に合った細かさに揃えていきます。同時にオイルや薬品を添加する製品もあります。オイルを添加した硫黄は非危険物となるため、大量に硫黄を使うタイヤメーカーなどで使用されます。オイルを添加しない硫黄は、少量使用のゴムメーカーなどで使用されます。 【②製品化】 調整した粉末硫黄を紙袋に入れて納品できる状態にします。 【③検査】 作った硫黄の成分含有量が適正値かどうか、粉砕した硫黄の大きさが既定の範囲内かどうかなど、検査・チェックも欠かさず行います。 【④出荷】 ご購入頂いた全国のお客様（メーカー）へ出荷します。

工場長／増田（26年目） ■当社でのお仕事って？ 硫黄と聞いても、なかなかイメージが付かないですよね？私も最初は同じでした。というのも、日本全国でも硫黄を扱っているのが、ウチともう一社しかありません。なかなか消費者の目にも触れにくいので、働くスタッフも全くの未経験の方がほぼ9割です。 ■現在の小浜工場で働くスタッフは？ 現場作業：17人 試験室　：3人 事務所　：6人 合計人数：26人 （2022年4月現在） ちょうどこの4月から新卒で女性が1名入社しました。今働いているスタッフは平均勤続年数が12～13年とベテランが多いので、若手のパワーはこれからも必要ですね。今後も積極的に採用をしていく予定です。

試験室／大口（19年目） ■細井化学工業を選んだ理由は？ 前職の職場が経営難になり、安定して働ける転職先を探していました。そこで出会ったのが細井化学工業です。創業100年以上も安定した経営を続けている会社はめったにない、ここなら長く腰を据えて働けると思いました。 ■現在のお仕事は？ 私は製品になる硫黄の検査をしています。粒の大きさや成分含有量に問題がないか、検査機械を使って毎日チェックしています。 お客様の希望に合わせて加工しているので、要望にきちんと合っているか、異物が入っていないかなどを細かく確認していきます。 ■どんな人が向いている？ この試験室での検査の仕事は文系・理系関係なく、未経験からでも活躍できます。 「普段とここが違うかも」と様々なことに注意力がある方や、小さなことに気付く事ができる人は向いています。 作業マニュアルもあるので、全く経験のない方でもすぐに慣れて頂けると思います。